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日記(2002年9月)
9月2日
先制攻撃

病気になってからつらつら考えると、現在の医療は、一旦おかしくなった状態の人、 すなわち病気になった人を治療すると言う点では非常に進んでいるが、人間自体が持つ病気への抵抗力 を高め、どうしたら健康な状態を維持できるかと言う点では、ほとんど研究されていないのが実状では ないだろうか。つい最近テレビで、ある町である体操(確か踏み台昇降のようなものだったような)をやるよう指導したら、医療費が大きく低減されたと言う報道があった。話が変わるが、10年ほど前の バブルの絶頂期にロンドンに1年ほどいて日本に帰ってきて朝の通勤電車にのって思ったのが「みんな疲れてしんどそうな顔 をしてるな」ということだった。また、最近自殺者が増えており、その数は交通事故による死者の約3倍の3万人を超えているという。今、病気になってからの治療も必要だが、もっと大事なのはプロアクティブな治療、すなわちどのようにして、精神面を含めた病気にならないか と言うことについての研究ではないだろうか。。ということで私も入院中に健康おたくになろうと思う。

追記)
今日は気管支鏡検査によりBALが行われた。病気の状態が1月の前回の入院時に比べて軽いからかも解らないが、今回は非常に楽であった。これなら胃カメラより楽なぐらいである。

9月4日
常識or慣習と思考停止状態

「そんなもの常識だよ。」とか「それはこうすることになっています。」とか言うのは疑う必要がある。自分で一旦それを取り入れて、調べる必要がある場合は文献を見て、自分の頭で判断するべきである。一般の会社でもそうであるが、組織内にいると内外の環境変化により過去の常識が非常識になっているのに気づかないことが多い。また、常識とは異なるが、医者、弁護士と言うタイトル(失礼な言い方だが)に惑わされることも多い。医者も弁護士も、この分野別に細分化し専門化した現在、分野がはずれるとまったくたよりがないし(これまた失礼)、xxが専門といってもその医者が常に知識をアップデートしているという保証はない。

例えば、東京の病院だと私の間質性肺炎のタイプだとステロイドの投与期間は極力短くすべきであるとのことであったが、再発したせいもあるのだが奈良の病院だと1−2年はステロイドを処方する予定のようだ(退院したら東京の病院のセカンドオピニオンを聞きに行きたいと思います)。また、東京の病院だと使わなかった抗生物質を、奈良の病院だとステロイドの影響で体の抵抗力が低下するので平行投与するようである。気管支鏡検査の場合は、東京の病院では口内の事前の麻酔剤噴霧量は比較的少なかったし、気管支鏡を一旦気管の入り口に入れた後に麻酔液の投与はなかったが、奈良の場合は両方とも逆であった。そのおかげか?気管支鏡検査を行っていたときは、奈良の病院の方が楽であったが、後からのどが痛くなり2日経過した今も痰がとまらない。などなど、病院によって、治療方針、検査のやり方が異なる。

と言うわけで、自分の病気の治療なんでもう少し調べて見ようっと、自分の時間と頭をつかって。

追記)
患者、患者の家族の方や医者の人で、これを読まれて、「私の場合はこうですよ。」言うのがあれば情報を下さい。よろしくお願いします。

9月5日
治療開始

BALの結果、変な感染症がないことが判明し、今日からステロイドによる点滴治療、すなわちステロイドパルス療法を開始しました。今日を含めて3日間、土曜日まで行います。今回は、前回とは異なり胃薬の点滴がまず行われ、続いてメチルプレドニン1000mgの点滴でした。前回は、経口プレゾニンがあまり効かなかったことから点滴治療を始めたので本当に効くのか疑心暗鬼でしたが、今回は前回の実績があるので比較的平常心で行えました。

昨日書いたのですが、間質性肺炎の病理学上の種類、バックグラウンドにある病気等を基準とした治療方針について検討した文献があるのかなと探してみたのですが、今日は発見できませんでした。当然、使う薬の種類、量、使用期間およびその使用パターン(どのくらいから初めて、どの薬をどのくらいのペースで減量していくか)は、治療成績や副作用、合併症の発生確率に大きく依存すると、素人考えで思うのですがどうして簡単にみつからない?
●症例毎に異なるためパターン化できない。
  (いかにも官僚答弁のようですが?)
●病院の系列(xx大学系)での優位性を保つための企業秘密。
●これまでの治療結果が明らかになり、ある病院にとってはリスクがある。
●学術的でない。
いろいろと理由は考えられるんのですが、Katzenstein ALとMyersがやったような地道な研究があれば、私が新しい薬や治療方法を発表する立場になったら(医学の研究者でないのでその可能性はないですが)、必ず最初にReferenceとして書くんですがね。

とにかくもう少し調べてみます。それにしても、AirH"はこのような調べ事をやる場合は遅すぎです。

9月9日
ステロイドパルス終了

 3日間のステロイドパルス療法が土曜日に終わり、日曜日からプレゾニドロンの錠剤に切り替わりました。今日月曜日はその経過を見るためのレントゲンと体調を見るための血液検査です。肺の影が薄くなって、血液検査で変な数値が出ていないといいんですけど。現状、ステロイドによる影響は前回の時と同じで、不眠と手のひらと足の裏が赤くなることぐらいです。夜眠れないので睡眠薬をもらっているのですが、前回は睡眠導入剤のレンドルミンしたが、今回は向精神薬で不眠症に効果のあるエバミール錠、前回より少し強い気がします。

 話が変わりますが、前回の退院直後に買ってそのままになっていた「ヨーガ入門」(佐保田鶴治著、ベースボールマガジン社)を日曜日にやっと読み終わりました。先週頭ぐらいから、その中に書いてある「簡易体操」、「基本体操」、「体位体操」と呼ばれる3種類のヨーガ体操のうち、簡易体操と基本体操を朝と寝る前にやりはじめたのですが、気のせいか体調が良くなってきたような気がします。

この本を読むまで、私はヨーガとよばれると体を捻ったり、曲げたりする「体位体操」と呼ばれる体操をイメージしていたのですが、正座から体を前後に曲げたりするだけの「簡易体操」や立位で足先、踵を上げ下げしたり、腕を広げたり縮めたりする「基本体操」でも十分健康になれると思います。特に基本体操は骨盤、背骨を正常にしてくれるような気がします。そのせいか、体が急に柔らかくなり、胸郭が広がって息が楽になってきているような気がします。

9月10日
病状の変化

 昨夜担当の先生が来られて、朝の検査の結果、レントゲンには変化がないが体の炎症反応を示すCRP値がプラス(1mg/dl程度)からマイナス(0.2mg/dl以下)になっているとの説明がありました。また、昨日ぐらいから熱も平熱に戻りつつあり、まずは一安心です。

 前回の2月末のステロイドパルスの時は、まず、熱が37度ぐらいから平熱にもどり、それと同じぐらいか1日ぐらい遅れてSaO2の値が徐々に1週間ぐらいかかってあがってきて、1週間後ぐらいにとったレントゲンで影が薄くなっているくるパターンでした。今回も同様の経過をたどっているような気がします。まあ、2月の時はステロイドパルスをやる前にプレゾニンゾロン50mg/日を2週間ぐらい飲んでいたので、レントゲンの結果が良くなるまでにはもう少し時間がかかるかも解りませんが。

 
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