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肺移植について

ここでは、肺移植に関する情報を記載します。現在、内科的治療方法の無いタイプの特発性間質性肺炎(主にUIP)に対して、肺移植は取れる手段の1つと考えられますが、移植の成績等から見るとなかなか難しい点が多いと感じました。

日本では、2002年6月末現在10件の肺移植が行われており、2002年4月1日現在53人の患者の方が肺移植を待っておられます。日本で肺移植が出来る医療機関は、東北大学、京都大学、大阪大学、岡山大学の各医学部付属病院の4つです。

肺移植の統計データは米国のUNOS (United Network for Organ Sharing)のホームページに記載があり、成人の患者に対して行われた肺移植における1ヶ月後、1年後、3年後の各生存率(患者数1637人)はそれぞれ90.1%、75.8%、55.6%(2002年7月21日現在、また、下記の文献によると1997年にはUNOSのホームページに5年後生存率の記載があり、その値は44%であったそうです。)となっており、この値から、肺は移植が実施されている臓器の中で最も移植が難しい臓器と言うことができます。

日本臓器移植ネットワークのホームページによると、肺移植の対象となる患者は、原発性肺高血圧症、特発性肺線維症、肺気腫、気管支拡張症などで重症な方で、肺移植にかかる費用は平均1500万円(各治療項目の平均値を単純に加算)だそうです。肺移植のレシピエントとしての登録は、入院施設から移植施設に連絡され、移植施設から日本循環器学会、日本肝臓学会などの関連学会の適応評価検討委員会に提出されます。全国から集った患者データが医学的に検討され、その結果移植が必要と判定された患者さんが臓器移植ネットワークに登録されます。見つけにくいですが、これらの情報は日本臓器移植ネットワークのホームページの「こちら移植ネット」→「お知らせ」の「移植を受けたい方へ」の項の「レシピエントの登録について」をクリックすると表示されます。

日本のホームページでは、移植についての一般情報(特にそのマイナス面)について記載したものは少ないと思います。肺移植についての一般的なガイドとしては、米国のCHESTというホームページの以下の「肺移植ガイド(Guide to lung transplantation)」が参考になります。肺移植の方法(両肺、片肺、心肺等)、利点と危険等について公平な視点で記述されています。

http://www.chestnet.org/education/patient/guides/transplantation/

また、肺移植について移植後の患者さんをフォローした結果について記載した文献としては以下のものがあります。

Prospective Study of Functional Status and Quality of Life Before and After Lung Transplantation, Dorothy Lanuza et. al., CHEST 2000, 118, P115-P122

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